作り手の安全 買い手の安心

まもる主任:
「カンピロバクターの食中毒がまた発生しています。今年になってもう何件目?」

まもる主任は、インターネットニュースを見ながらハット先生に話します。

まもる主任:
「また鳥刺しが原因です。あれほど注意しても鳥刺しを出すのはなぜですかね。それにしても…」

どうかしましたか?といった顔で、まもる主任を見るハット先生。

まもる主任:
「今更なんですが、K県に出張に行った時、居酒屋で当たり前のように鳥刺しが出されていました。確かM県でも…。」

ハット先生:
「なぜ、お店で提供することが指導されていないのですか?そう言いたいのですね。」

まもる主任:
「はい。鶏肉に限らず、お肉を生で食べることは危険だといわれています。なのに…」

ハット先生:
「お肉を生で食べることの危険は、鶏肉だけに限った話ではありません。牛肉や豚肉も同様ですが、その話はまた後日することとして、K県では、『生食用食鳥肉の衛生基準』を定め、成分規格や加工等に目標基準を定めています。」

まもる主任:
「それで、K県やM県では、どこの居酒屋でも鳥刺しが提供されているし、食べても安心できるんですね。」

ハット先生:
「とはいっても目標基準というところが味噌です。事実、表示の基準にも『一般的に食肉の生食は食中毒のリスクがあること。』を表示するように示されています。」

まもる主任:
「そうなんですね。食べる側の責任も問われているということなんですか?」

ハット先生:
「その時に大切なのが、安全と安心の違いになります。」

まもる主任:
「安全と安心の違い…ですか?」

ハット先生:
「その違いに気づくことが、安全安心な食品衛生確保の始まりになります。まず初めの考えは、安全と安心は、作り手と買い手どちらの話なのかを考えます。」

まもる主任:
「どちらの話…安全は作り手側の話、安心は買い手側の話、ですか。」

ハット先生:
「そのとおりですね。ただ、どことなく釈然としない様子ですね。」

安全は作り手側 安心は買い手側

これはよく聞く大切な考え方です。
にもかかわらず、まもる主任のどこか釈然としない雰囲気。
そして、それを見抜いているかのようなハット先生の楽しんでいる様子。
ヒントは、ハット先生の安全安心確保の「まず初めの考え」と言っているところにあります。

*挿絵タイトル:十分な加熱

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