ハット先生:
「菌が増える条件は、栄養、水、温度、時間とお話してきましたが、これ以外にPHがあります。」
まもる主任:
「PHですか?」
ハット先生:
「ピクルスやしめ鯖などは、お酢の力で食品のPHを下げて保存性を高めている代表的な例です。」
まもる主任:
「保存性を高めるですか?」
ハット先生:
「とはいっても、PHを下げることは静菌であり、殺菌ではありません。」
まもる主任:
「静菌と殺菌…ですか?」
ハット先生:
「その言葉の表す意味を考えれば違いが分かると思います。」
まもる主任:
「殺菌はその言葉のとおり、『菌を死滅させる』ことだとわかりますが、静菌は…菌が静かになる…あっ!『菌の増殖を抑える』ということですか?」
ハット先生:
「そのとおりです。酢にはこの静菌効果があり、菌の増殖を抑えることになります。整理すると、菌が増える条件には、栄養、水、温度、時間、PHがあることになります。それでは酸素はどうだと思いますか?」
まもる主任:
「酸素ですか?人間は酸素がないと数分と持ちません。菌も同じでは…。」
ハット先生:
「そこが間違いやすいポイントです。」

挿絵タイトル:
1. 殺菌(やっつける)
熱や消毒液を使って、対象物に存在している菌やウイルスを物理的に死滅させることです。
大量調理の現場で最も重要視されるプロセスであり、食中毒予防の三原則「やっつける」に該当します。菌の絶対数を安全なレベルまで減らすことができます。
2. 静菌(眠らせる・増やすのを止める)
菌は死んでいませんが、活動や分裂ができない状態にすることです。
食中毒予防の三原則「増やさない」に該当します。代表的な方法は温度管理(急速冷却や冷蔵・冷凍)ですが、環境が元に戻る(例:常温放置する)と、再び菌は猛烈な勢いで増殖を始めます。
